ポスト(郵便受け)を自作

引っ越した先の自宅ポストは先人が自作したモノ。

個人的には大して問題ないと思っていたが、どうやら投入口が小さすぎて、配送業者が厚モノを入れるのに難儀する事があるらしい。

ならば、厚モノや回覧板なども横向きで投函できるサイズに作り直して、デザインも改良することに。

当初は、真ん中に分厚い箱をはめ込んだデザインを考えたが、どうも面白みがない。

そこで、曲面を使って投入口を広げる方向で決定。

トリマで曲線を削り出す

曲面はジグソーで切るか、トリマ(ルータは持ってない)で削り出すか、悩みましたが、トリマの方がキレイな曲線を出せるかなと思い挑戦しました。

元のポストの底板・上板は、幅105mm厚さ30mm長さ650mmの杉材でした。

ホームセンターに幅150mm厚さ30mmの杉材があったので、これを使い投入口を広げる算段です。

スタートとゴール地点を幅105mm、センター地点を幅150mmとしたら、トリマで描く曲線の半径は(現物合わせで)約1100mm程になったので、トリマを固定したOSB合板を腕代わりに伸ばして、中心を木ネジで固定しました。


現在使用しているトリマビットでは、深さ約16mm程しか掘り進める事ができなかったので、材を裏返して両側から削ります。

トリマは非力なので、少しずつ、同じ方向で削り進める必要があります。上記で向かって左側(ケーブルがある側)に立った場合、手前(向かって左)から奥(右)へ、深さ3mm程で削り進め、終わったら持ち上げて手前に戻し、更に3mm程刃を出し、削り進めます。多めに刃を出してサクサク進めたいところですが、オーバーヒートの可能性があるので、集中力を切らすことなく、コツコツ進めます。(・・・あぁ、パワフルなルータが欲しい!)

ジグソーでも、中心点からの固定方法を確立できれば、同じ様に曲線切りが出来ると思います。

注意点としては、材料をしっかりと固定して、気を抜かずに削る必要がありました。

底板や上板を作業台に固定する際は、背の低い材を四方にネジ固定して行いましたが、曲面が削れるに従い、材が動く場合があり、何度か失敗しました。

細い曲線の材を削り出す際は、捨て板となる部分を作業台に直接木ネジ固定してしまいました。

細い曲線の部材は、白の薄いプラ板をネジ固定するための受け板として、また上フタを受け止める板としても必要でした。板厚を一定にするため、半径は固定で、中心点を奥に移動して、削り出しました。

上フタに関しては、投入口を持ち上げるのに、前作のような「取っ手つまみ」はカッコよろしくないので、ひさしを伸ばして、その部分を持ち上げてもらう方式に変更。

その為、上フタもひさしの分、前後に幅が必要になり、初期工程で底板と同じ形を3枚作る必要がありました。(上右写真)

裏フタと投入口フタ

これまでのポスト裏側は、下から6割ほどプラ板を張ってあるだけで、上から手を差し入れて取り出す方法でした。

今回は、開閉式のフタを取り付け、4割の隙間から廊下に飛び散らかされない様にしました。

裏フタに使用している「つまみ」は、旧作の投入口フタに付いていたものを流用。

投入口フタのひさし部分は、斜めにカンナをかけて、軽量化と、多少見た目を良くしたつもり。(上右の写真)

裏フタは、開けすぎて、内容物が落ちないように、玉チェーンで開度を制限しています。

また、ローラーストッパー、マグネットストッパーで、閉じたときに固定されるようにしました。

投入口フタは、重すぎたのと、後ろの透明板にあたるまで全開しても、重心が手前にあるため、手で押さえておかないと自然にオジギする(=勝手にバタンと閉まる)状態でした。お腹のぜい肉を削り取って、軽量化と、全開した時に重心が後方となるようにして、後ろの透明板に寄りかかるようにしました。(上右の写真)

透明ニスを塗装

塗装無しの白木も良い感じでしたが、透明ニスを塗装してみました。

今回は布ですり込むタイプの塗料を使いました。


郵便マークと住所などの表示

また、郵便マークと住所・苗字が日焼けして色あせていたので、再度、印刷しました。

印刷は、インクジェットプリンタで、透明シール用紙に行いました。


前回は、印刷した透明シールの上に、95%UVカットの透明フィルムを、1枚だけ貼っておいたのですが、3年で色が抜けてしまってました。今回は、2重貼りにしてみました。・・・果たして?・・・


反省点など

・・・悔やまれるのは、外で雪が降っていたせいか、気温が低く、トリマのベースのプラスチック部分が割れてしまったこと。刃の出し加減を調整後、ロックレバーを押したらバキッと逝きました。シッカリ握ってやれば使えない事はないですが、不安が残るのでパーツ注文中。


・・・つらかったのは、トリマ操作時の一瞬の気の緩みで刃が思わぬ方へ進み失敗作となり、やり直しになったこと。材料をシッカリ固定したつもりでも、削り進めると材が動くことがあったり、硬いフシに当たると柔らかい方へ進もうとしたりするので、シッカリと材とトリマを保持して削り進める必要がありました。失敗したおかげで材料を再度、買い出しする羽目に。

・・・反省点は、プラ板(表の白色、裏の透明)に1mm厚のモノを使用したので強度不足感があること。もっと厚みのあるモノを使うべきだった。また、全体的にネジがうるさい感じなので、溝を切って入れるとか、工夫が足りなかったかも。

・・・ともあれ、これで、今年の日曜大工は終了かな・・・。


2022年2月17日 裏蓋をアクリル化しました。

2022年2月23日 裏蓋の左右を塞ぎました。

2022年6月3日 裏蓋のシールをやめベニヤ板を貼りました。