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Scribusを試用

ホームページ制作に関しては、Ubuntu Desktop 上で全てまかなえるメドが立ちましたが、DTP制作(ニュースレター制作)に関しては、いまだに代替となるレイアウトソフトが見つかりません。

現在、Windowsでは、DTP制作ソフトに「CorelDRAW Essentials X5」を使用しています。

ちなみに、最新版「CorelDRAW X6」は、イーフロンティアのCorel製品販売サイト上では「CorelDRAW Graphics Suite X6」に含まれる形に変わり非常に高価な製品となっています。

・・・しかし、どういう訳か、アマゾンではイーフロンティアが「CorelDRAW X6」の単品販売もしているようでした。

20140324a今回は、Ubuntu Desktop 上で使えるDTPページレイアウト・ソフトの本命と思える「Scribus」を試してみました。

Ubuntuソフトウェアセンターで「scribus」を検索し、インストール。

バージョンは、1.4.3 です。

「ヘルプ(H)」「Scribusについて(A)」の画像上は、1.4.2 となっていますが、その下に「Scribusバージョン1.4.3.svn」とあります。


起動すると「新規ドキュメント」の画面が表示されますが、初回はその画面を閉じて、先に「ファイル(F)」メニューの「設定(R)…」を選び、「設定」画面を表示します。

20140324b「設定」画面の左ペインで「ツール」を選び、「テキスト」の「フォント:」に、日本語のフォントを指定しておきます。

これをしておくと、新規にテキストフレームを作成した時、日本語入力が正常に表示されるようになります。
(これをしないと日本語を入力しても何も表示されません。・・・日本語入力前にフォントを日本語フォントに設定すれば可。)


20140324b2「新規ドキュメント」の画面は、こんな感じ。

この画面で「自動テキストフレーム」をチェックし、段組を追加することもできます。

もちろん、後で「挿入(N)」メニュー「Frams」の画面を表示し追加することもできます。



20140324b3「Insert Frams」画面の「型」タブで「テキストフレーム」をチェックし、「オプション」タブで「列:」を2、「ギャップ:」を10ptとすれば、2段組の間隔が10ptのテキストフレームを追加できます。



■レイアウトを整えるために、ガイド線を引きました。
20140324b4
水平線のガイドは、上部スケール(ものさし)の上でクリックし、そのまま下へドラッグ&ドロップすると引くことができます。

垂直線のガイドは、左側スケール(ものさし)の上でクリックし、そのまま右へドラッグ&ドロップすると引くことができます。

しかし、マウスでの配置では不正確なので、「ページ(P)」メニュー「ガイドを管理(G)…」で「ガイドマネージャー」を表示し、値を入力します。

さらに、「ページ(P)」メニュー「ガイドに合わせる(P)」にチェックが入った状態にしておきます。

これで、テキストフレームや画像フレームなどをガイドに合わせて配置することができます。

今回は、単位として「pt」を使用しましたが、設定で「mm」など他の単位に変更もできるのかも知れません。



■「〜」(全角波ダッシュ)文字が表示されませんでした。
20140324c日本語の文章を流し込む(コピー&ペースト)場合は、テキストフレームにそのまま流し込んで(ペーストして)も良いですが、先に、テキストフレームをクリックし選択状態とした後、テキストフレーム上で右クリックし「テキストを編集…」を選び「ストーリエディタ」を起動し、その編集エリアに流し込むこともできます。

今回、ストーリエディタ上では「〜」の文字が正常に表示されるものの、テキストフレームに書き込む(チェックアイコンを押す)と、「□」となり表示されない現象がありました。

対応策として、ストーリエディタの「挿入(I)」メニュー「グリフを挿入(I)…」を選び、「〜」文字をダブルクリックし、下部の「挿入(I)」ボタンを押すことで、表示される文字に入れ替えることができました。



■両端揃え(段落最終行を除く均等割付け)が機能していない。禁則処理に難あり。

左が CorelDRAW Essentials X5(Windows)で制作したPDF、右が今回1ページ目だけ Scribus(Ubuntu)で制作したPDFです。
20140324d
英文なら機能するのかも知れませんが、現状日本語では「テキストを両端揃え」が思ったような表示になりませんでした。

行末の禁則処理も、日本語には対応していないようです。

これらの部分は、次期バージョンアップで改修されることを期待します。

・・・この問題さえなければ、Scribusのレイアウト機能は使いやすく、すぐにでも移行したいのですが・・・。

・・・残念ですが、DTP制作だけは、まだしばらくWindows上で行うことになりそうです。